理事長挨拶

一般社団法人日本補聴器販売店協会  
理 事 長  佐藤 誠 
        さとう   まこと 


 14回定時社員総会で理事長に就任いたしました北陸信越支部選出の佐藤 誠と申します。前任の鈴木庸介理事長の下,36年間にわたって副理事長を務めさせていただきました。今回の改選では若返りを図り,次世代に協会運営を担っていただきたいと思っておりましたが,補聴器の適正な供給制度の構築までには乗り越えるべき多くの問題が山積されていること,また理事各位からの強い要請もあって大役を引き受けさせていただく事となりました。お受けしたからには微力ではございますが,副理事長であった経験を活かして少しでもお役に立つの決意をもって,一生懸命務めさせていただく所存です。

私は,補聴器販売に従事して40年,新潟市で補聴器専門店を開業して今年で33年になります。また協会設立当初から北陸信越支部新潟県部会長を務めさせていただいております。補聴器は資格者による対面販売でなくてはならないという気持ちから,認定補聴器技能者の認定は,第1回目に取得し,今日まで努力を重ねてまいりました。このように長い間補聴器の適正供給に邁進して来られたのは,補聴器を使用して「よく聞こえるよ」,「ありがとう」と喜でいただき,その時々に見せていただいたお客様の笑顔,その一人ひとりを忘れることが出来ないからです。そして,全国の聞こえでお困りの方が一人でも多く補聴器を使用して良かったと思っていただけるような供給体制を構築しなければならないとの思いから協会の仕事に携わってまいりました。

当協会の活動目的は,「社員相互の協調の精神に基づき,補聴器の適正な供給とその普及を通して聞こえの不自由者に対する福祉への寄与,並びに経営品質の維持・向上」です。私は、歴代の理事長が腐心し,この目的に沿って掲げてきた「適正な補聴器販売システムの構築、消費者への啓発活動の強化、協会社員へのサービスの拡充と指導育成、販売店協会の組織再検討」などを継承し、充実させていきたいと考えております。具体的には,今総会の事業計画でも述べておりますように、販売店協会は、お客様に安心して補聴器をご購入して頂ける体制を強化し、安全で装用効果のある補聴器の販売が出来る店舗の集まりであることを広く世に知っていただく活動が必要であるということです。各加盟店が補聴器販売業プロモーションコードと補聴器適正販売ガイドラインを周知し,これを徹底することにより、高い倫理観に裏付けられた販売が出来るものと考えております。

補聴器は,聴覚器官へ音響エネルギーを供してなる管理医療機器です。これを装用して受けるエネルギーが適正に調整されていて,装用効果のあることが重要です。そして医療情報に基づく安全な調整のためにも医療との連携が避けられません。一方,現在の高齢社会にあって、厚生労働省から認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)が発表され,難聴と認知症の危険因子との関係について調査研究が進められているなど,改めて聞こえの問題が我が国の成長戦略一つである「国民の『健康寿命』の延伸」に係わる重用な要素であると想定され始めました。このような状況から,医療に加え,介護福祉関係との連携が一段と進められていくものと思われます。これに伴い,難聴の高齢者やその高齢者を取り巻く周囲の方々,そして広く社会に対して行う当協会の啓発活動の重要性が高まります。

当協会の設立時から進められてきた補聴器技能者の公的資格化については、まず全社員店舗に公益財団法人テクノエイド協会主催による補聴器フィッティングの基本を修めた認定補聴器技能者が在籍することを目標に掲げられて参りました。現在では認定補聴器技能者が在籍する協会加盟店舗は全体の85%に達する進捗を見せておりますが、さらに100%に近づくよう努力いたします。資格化を進めるためには全国津々浦々に認定補聴器技能者が存在する状況を作り、さらに認定補聴器技能者の総数を増やしてく必要があります。より専門化を目指す上で、将来的には協会加盟店全店が認定補聴器専門店になれるよう支援を行っていきます。

業界三団体である一般社団法人日本補聴器工業会と特定非営利活動法人日本補聴器技能者協会とは,業界発展のための情報交換会を定期的に開催してきました。また,補聴器使用者側の団体である一般社団法人難聴者・中途失聴者団体連合会とは平成25年度から情報交換会を開催し、平成26年度からは日本補聴器工業会も参加しました。さらに,平成27年度からは日本補聴器技能者協会も加わってその名称も「補聴器関連団体懇談会」とし,製造者・販売者・技能者・使用者からなる会合が定期的に開催される運びとなり,連携を深めてまいります。一方,補聴器業界を越えて国民レベルでの知見を深めるため,現在行っている業界3団体と国会議員の先生方との勉強会も引き続き行ってまいります。

 656日に開催いたしました2回目となる「JAPAN補聴器フォーラム2015」,これは消費者への啓発活動と販売従事者への教育の一環として企画し、約1,700名の方々にご来場いただくことができました。ご後援とご協賛をいただきました厚生労働省,文部科学省,独立行政法人国民生活センター,一般社団法人日本耳鼻咽喉科学会,一般社団法人日本聴覚医学会,公益財団法人テクノエイド協会をはじめとする多くの関係団体には改めて御礼を申し上げます。適切な総括を行ってその在り方を精査し,今後に臨みたいと思います。

当協会の目的を達成するための活動の方向性とその考え方についてご説明させていただきました。どれ一つ取っても欠かすことはできません。しかし,私が最も重要だと思いますのは,全国組織である当協会が全国組織らしく活動できるかに係っていると思います。国でも地方創生が話題になっておりますが、当協会においてもこのことに変わりがありません。全国の何処においても高い倫理観に裏付けられた補聴器の適正販売が行われるべきだからです。皆様とご相談しながら高い知見にたっての施策に取り組んで参りたいと思います。

 皆様からの一層のご鞭撻とご協力をお願い申し上げ、理事長就任のご挨拶とさせていただきます。

 

理事長の挨拶会則・ガイドライン等協会組織図協会の沿革関連団体との連携役員
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